CadetAnswer2022
CadetAnswer2022
カデット問題解説(中学1年生・2年生)
- A
2022-ハートを作ろう-解説
- 考案国:ドイツ
- 正解
- 説明
- 丸と四角を組み合わせてハートの形にする方法を考えましょう。
- すると、上に丸を2個並べ、その下に四角をひし形のように斜めに置くことで、ハートの形を作れることがわかりますね。
- 他の選択肢は、上から2番目の命令は四角を複製してしまっています。他の2つの命令は丸を回転してしまっています。
- 実際のコンピュータでは
- コンピュータでは機能の部品を組み合わせてプログラムを作ります。
- この問題では、「丸を描く機能」と「四角を描く機能」「図形を複製する機能」「図形を回転する機能」があるとき、それらを組み合わせるとハートのような図形を描けることがわかりました。
- イラストなどを描くグラフィックソフトでは、「線を描く機能」「色を塗る機能」などの便利な機能が用意されています。
- 選択肢にある操作手順は、処理手順の記述として不完全です。何をすべきかのアイデアを記述していますが、コンピュータがそのまま実行できるほど詳細には説明されていません。コンピュータ・プログラムを開発する場合、まずこのような抽象的な検討から始めて、プログラムがどのように動くかを理解し、足りない細部を後で追加することもあります。
2022-絵を数で表す-解説
- 考案国:ブラジル
- 正解
- 1, 3, 1, 4, 1, 1, 4, 0, 1, 3, 1, 0, 1, 3, 1, 1, 3, 1
- 説明
- 上から1行ずつ、左から色を見ていきましょう。
- それぞれの行は、「白の数、黒の数、白の数」のように、必ず白から数えます。
- 下の選択肢を見ながら考えてみましょう。いちばん下は最初の行の左端に白が0個なので違います。
- 他の選択肢は1行目は「1,3,1」ですが、いちばん上は2行目の最初の白の数が0なので違います。
- 上から3番目は4行目の左端に白が1個なので違います。
- 実際のコンピュータでは
- パソコンやタブレットの画面には、約100万個の画素と呼ばれる点が並んでいます。ひとつひとつの画素を、白や黒や他の色で表示することにより、画面に文字や写真などを表示することができます。
- 同じ色が続く場合、「白,白,白,白,白,白,白,白,白,白」のように画素の色を表しますが、この問題のように「白が10個」のように簡潔に表すこともでき、このような技術は圧縮と呼ばれています。
- データ圧縮の技術を使い、動画などのデータを小さくして素早く送ることができるようになりました。
2022-ビ太郎をさがせ-解説
- 考案国:日本
- 正解
- 説明
- 矢印を左から順に見て、ビバ子がどの部屋からどの部屋に動くのかを考えましょう。
- 矢印を左から順に見て、ビバ子がどの部屋からどの部屋に動くのかを考えましょう。
- 実際のコンピュータでは
- 矢印は動きを伝える命令です。コンピュータはプログラムの命令をひとつずつ順番に実行します。
- 矢印の命令を読み飛ばすと、ビバ子は違う部屋に行ってしまいます。このように、プログラムでは命令を順番通りに確実に実行することが重要です。
2022-タワー-解説
- 考案国:ベトナム
- 正解
- 説明
- いちばん下に置かれているピースを見ながら、ひとつ上にピースを置きましょう。
- すると、「▲緑、●青、▲緑、◆水色、◆水色」という色になります。その上は「◆水色、◆水色、●青、◆水色」、その上は「◆水色、▲緑、▲緑」、その上は「●青、▲緑」、その上は「◆水色」になることがわかります。
- 実際のコンピュータでは
- この問題では、横に並んだ2つのピースの色によって、その上の1つのピースの色が決まります。そこで、6個のピースの色から、次々と他のピースの色を推測し、最終的にすべてのピースの色を決定できました。
- このように、いくつかの情報から他の情報を予測していくことは推論と呼ばれ、人工知能などの技術で利用されています。
- B
2022-ぼう拾いゲーム-解説
- 考案国:ブラジル
- 正解
- 説明
- まず、いちばん上にある棒を探すと、真ん中の縦向きの棒であることがわかります。
- いちばん上の棒を拾ったときに、次にいちばん上にある棒は斜めの白い棒です。
- 次にいちばん上にある棒は横向きの節のある棒です。
- 実際のコンピュータでは
- このゲームでは、いちばん上にある棒から順番に拾っていきました。取り出した棒は、「上にあった順」に左から並んでいます。
- このように、「いちばん大きい値を探して取り出し、次にいちばん大きい値を探して取り出す」ことを繰り返すことで、複数のデータを値の順に並べることができます。
- データを値の順に並べることを整列やソートと呼びます。ソートの方法は何通りもありますが、ここでは選択ソートの考え方を扱いました。
2022-いちご集め-解説
- 考案国:台湾
- 正解
- 23
- 説明
- いちごがたくさんあるマス目をできるだけ多く歩くように考えてみましょう。
- すると、左の6,5,9の3箇所を歩くと最大22個、右の8,5,7の3箇所を歩くと最大21個のいちごを食べられます。
- もう少し多く拾える道を考えると、左の5,9,7を歩くと最大23個、右の8,5,7を歩くと最大23個拾えることがわかります。
- 実際のコンピュータでは
- この問題のように数多くの歩く道が考えられるときに、どの道を歩けば最適なのかを調べることは簡単ではありません。
- 人が最適な道を考えるときは「いちごの多いマス目をできるだけ多く通る」のように候補を絞ってひとつずつ調べることが効果的です。
- コンピュータは高速に計算を行えるため、「すべての考えられる道について、拾えるいちごの数を計算する」のように総当りですべての場合を調べる場合もあります。
2022-ロッカーのカギ-解説
- 考案国:パキスタン
- 正解
- 説明
- 他の選択肢を見てみましょう。
- 左の鍵を見ると、「73?」の鍵は「733のオレンジの鍵」か「732の青の鍵」なので上と下ではありません。
- 次に右の鍵を見ると、「7?1?」の鍵は「7912の水色の鍵」なので真ん中ではありません。
- 実際のコンピュータでは
- この問題では、情報検索の考え方を扱いました。
- 「7?1?」は「?」に数字が1個入るため、「7213」「7415」などの、「千の位は7で十の位は1の4桁の数字」を表します。
- 辞書の単語の検索やインターネットの検索でも、一部の文字や単語がわからなくても候補を検索できるように工夫されています。
2022-織物-解説
- 考案国:トルコ
- 正解
- 説明
- 質問の図を調べましょう。
- まず、縦か横の番号が1か6のマス目はすべて紫の模様ですので、右と下の図は違います。
- 次に、縦の番号と横の番号が同じマス目は赤の模様になりますが、これはすべての図が満たしています。
- 次に、縦の番号が横の番号より大きければ青の模様になりますので、左の図は違います。
- 実際のコンピュータでは
- この問題では、マス目を1から6の縦横の番号で表しました。これは二次元配列の考え方を表していて、たとえば画面の画素を扱うときなどに使われます。
- また、マス目の模様を決めるために、条件を調べ、条件に合わないときは次の条件を調べていきました。これは条件分岐の考え方で、コンピュータのプログラムの中で便利に使われています。
- C
2022-ネックレス-解説
- 考案国:スロバキア
- 正解
- 説明
- 2種類の作業にBとRという名前を付けて考えてみましょう。
B: ひもの右端に線のあるの青のビーズを2個付ける
R: ひもの両端に線のない赤のビーズを付ける - 作業Bと作業Rを組み合わせると、左上のネックレスは「作業R、作業B、作業B」で、右上のネックレスは「作業R、作業R、作業B」で、左下のネックレスは「作業B、作業R、作業B」で作れます。
- 右下のネックレスは「作業R」の後で右側だけに赤のビーズを付ける必要があるため、作業Bと作業Rの組み合わせでは作ることができません。
- 2種類の作業にBとRという名前を付けて考えてみましょう。
- 実際のコンピュータでは
- 英語の文章で会話文の前後を" "で囲んで記述したり、プログラムで文字列の前後を" "で囲んで記述したりします。
- このように、「前後を" "で囲む」といった文法の規則を決めて、与えられた文章やプログラムが文法に合っているかどうかを調べることがあります。
- コンピュータのプログラムを書くときは、プログラムが正しい文法であることを確認してから、それを解釈して実行しています。
2022-ひみつのメッセージ-解説
- 考案国:日本
- 正解
- C
seebass
- C
- 説明
- 0と1の数字で送られるビーバー通信のメッセージを解読しましょう。
- 「0101011111000」というメッセージを左から順にa,b,e,sのコードに当てはめていくと、「0 10 10 111 110 0 0」と分けられるため、「0(s) 10(e) 10(e) 111(b) 110(a) 0(s) 0(s)」であることがわかります。
- 実際のコンピュータでは
- コンピュータは、すべてのデータを数値に変換して、処理をしたり通信したりしています。Webページに表示される文字やメールで送られる文字も、文字ごとに対応した数値の形で扱われています。
- 文字の番号(文字コード)は一定の長さの場合もありますが、この問題のように「よく使われる文字は短いコードで表し、めったに使われない文字は長いコードで表す」こともあります。
2022-点灯ゲーム-解説
- 考案国:オーストラリア
- 正解
- 正解は16通りあります。そのうちのひとつの例を示します。
- 正解は16通りあります。そのうちのひとつの例を示します。
- 説明
- ライトが点灯するように、右側から逆算して考えていくとわかりやすいでしょう。
- 右端の▲は、出力がオンになるためには、入力は両方ともONである必要があります。
- 上半分を考えると、右から2番目の▲も、出力がONになるためには、入力は両方ともONである必要があります。
- 上の▲も、出力がオンになるためには、入力は両方ともONである必要がありますので、いちばん上のボタンと上から2つめのボタンを押す必要があります。
- 3つめのボタンと4つめのボタンにつながっている■は、出力がONになるためには、入力はどちらか一方だけがONである必要がありますので、「3つめのボタンを押して4つめのボタンを押さない」か「3つめのボタンを押さないで4つめのボタンを押す」のどちらかであることがわかります。
- つまり、上半分は、上から「ON ON ON OFF」か「ON ON OFF ON」の2通りです。
- 同じように、下半分についても考えてみましょう。
- 下半分を考えると、右から2番目の■も、出力がオンになるためには、入力は両方ともONである必要があります。
- 上の▲も、出力がオンになるためには、入力はどちらか一方だけがONである必要があります。5つのめと6つめのボタンにつながっている▲がONなら7つめと8つめのボタンにつながっている■はOFFに、5つのめと6つめのボタンにつながっている▲がOFFなら7つめと8つめのボタンにつながっている■はONになります。
- 5つのめと6つめのボタンにつながっている▲がONで7つめと8つめのボタンにつながっている■はOFFの場合、下半分は「ON ON ON ON」と「ON ON OFF OFF」の2通りです。
- 5つのめと6つめのボタンにつながっている▲がOFFで7つめと8つめのボタンにつながっている■はONの場合、下半分は「ON OFF ON OFF」「ON OFF OFF ON」「OFF ON ON OFF」「OFF ON OFF ON」「OFF OFF ON OFF」「OFF OFF OFF ON」の6通りです。
- 合わせると、下半分が ON になるのは8通りあります。
- 上半分がONになるのが2通りで下半分がONになるのが8通りなので、全体が ON になるのは16通りあります。
- 実際のコンピュータでは
- 複数の入力の組み合わせによって、出力を変えることができます。
- この問題では、「両方ともONのときだけ出力はON」という▲(AND回路)と、「どちらか一方だけがONのとき、出力はON」という■(XOR回路)の考え方を扱いました。
2022-oxゲーム-解説
- 考案国:ラトビア
- 正解
- 説明
- xとoを交互に置いていくため、置かれたxの数とoの数は「xのほうが1個多いか、xとoの数は同じ」はずです。
- 下の図で、いちばん左はxのほうが少なく、左から2番目はxのほうが2個多いため、正しい状態ではありません。
- いちばん右はxとoの数は同じですが、まだ勝敗は決まっていないため、ゲームの途中です。
- 右から2番目はxとoの数は同じで、oが斜めに3個並んでいるため、oの勝ちで正しく終了しています。
- 実際のコンピュータでは
- 2人用のゲームには、交互にコマを置いていくものが多くあります。
- コンピュータでこのようなゲームを作る場合には、「xの番」「oの番」のように交互にターンを切り替える必要があります。
- また、勝敗の判定も人間が目で見るだけでは見落とす可能性があるため、コンピュータが自動的に判定すると便利です。