CadetAnswer2016
カデット問題解説(中学1年生・2年生)
- A
2016-秘密のレシピ-解説
- 考案国: ハンガリー
- 正解
- 説明
- 赤い花から始めると、5つの材料のすべてを正しい順序で入れることができます。
- 最初の材料はどの紙にも書かれていないことが特徴です。
2016-ダンスの練習-解説
- 考案国: スロバキア
- 正解
- 説明
- ダンスにそのときの状態を加えてみます.
- すると、Bの絵が4と5のポーズと合っていることがわかります.
1.両膝(りょうひざ)を曲げる
2.両手を上げる: 両膝を曲げて、両手は上
3.頭をかたむける: 両膝を曲げて、両手は上で、頭は傾いている
4.両膝(りょうひざ)を伸ばす: 両膝を伸ばして、両手は上で、頭は傾いている
5.頭を逆にかたむける: 両膝を伸ばして、両手は上で、頭は逆に傾いている
6.両手を下ろす: 両膝を伸ばして、両手を下ろして、頭は逆に傾いている
7.頭をまっすぐに戻す: 両膝を伸ばして、両手を下ろして、頭はまっすぐ
2016-迷路-解説
- 考案国: ベルギー
- 正解
- 「3」
- 説明
- 図で、緑の線は青い車の通る経路です。
- A,B,Dは赤のゴールに行けますが、Cは全体の周囲だけで中心に行くことはできません。
- よって、「赤い点」まで行ける迷路は3個です。
2016-帽子-解説
- 考案国: ウクライナ
- 正解
- 「1. 四郎, 2. 一郎, 3. 二郎, 4. 三郎」
- 説明
- 最初の情報から、三郎は両手を上げている3のビーバーの隣にいますので2か4です。
- 2番目の情報から、一郎はバッジを付けていない1のビーバーの隣にいる2です。そうすると三郎は4になります。
- 3番目の情報から、四郎は両手を上げている3ではなく、1か2か4です。2,4は一郎と三郎に決まっていますので、1は四郎です。
- ここまでの情報から、「1は四郎、2は一郎、3は不明、4は三郎」がわかります。
- よって3は二郎ということがわかります。
- B
2016-花の色-解説
- 考案国: スロバキア
- 正解
- 「ピンク 青 青 ピンク オレンジ」
- 説明
- 1の花は、1回目で「オレンジでない」ことがわかり、2回目で「ピンク」であることがわかりました。
- 2の花は、1回目で「ピンクでない」ことがわかり、2回目で「オレンジでない」ことがわかりました。よって「青」です。
- 3の花は、1回目で「青」であることがわかりました
- 4の花は、1回目で「オレンジでない」ことがわかり、2回目で「青でない」ことがわかりました。よって「ピンク」です。
- 5の花は、1回目で「オレンジ」であることがわかりました。
2016-マグカップ-解説
- 考案国: 台湾
- 正解
- 「北米で入手した緑のマグカップは2個が正しい.」
- 説明
- 縦横の合計を確認すると,上から3番目の北米の行と,左から3番目の緑の行の合計値が正しくないことがわかります.
- 両方に影響を与える箇所は「北米で入手した緑のマグカップの数」で,この値を3から2に戻すとすべての合計値が正しくなります.
- 解説
- チェックサム (Check Sum) は,しばしばデータの最後に置かれ,データが正当であることの検証に用いられます.
- 例えば,このような手法は,ネットワーク上でのデータ転送や CD, DVD, ハードディスクといったデータ保存などで,データ転送やデータ保存の際にエラーが発生していないか検出するのに用いられています.
2016-魔法の薬-解説
- 考案国: 日本
- 正解
- 「D」
- 説明
- 実験1で,A, B, C の3つのコップは耳/歯/鼻の3箇所に影響しました.よって,A, B, C はすべて薬であり,水ではないことがわかります.
- 実験2で,A, D, E の3つのコップは耳/目の2箇所に影響しました.よって,この中のひとつは水です.実験1でAが水でないことがわかっていますので,水は D か E のどちらかです.
- 実験3で,C, D, F の3つのコップはひげ/鼻の2箇所に影響しました.よって,この中のひとつは水です,実験2で D, E のどちらかが水であることがわかっていますので,水はDであることがわかります.
- 解説
- この問題では,いくつかの事実が与えられ,それらの事実から未知の事実を推定します.
- これは論理的な推論 (logical reasoning) によって実現されます.
論理は情報科学において,重要な役割を担っています. - コンピュータが扱うデータの最小単位ビットは,1 (真/Ture) か 0 (偽/false) のいずれかの値を持ちます.
コンピュータ内で扱う全ての情報は,ビットの組み合わせで表せれます.
コンピュータは,どのような判断に従うのか判定するのに論理を用いますが,それは,真 (1) か 偽 (0) のビットで表されます. - この問題は,集合にも関連しています.
集合と論理は密接に関連しています.
2016-チームロボット-解説
- 考案国: アイルランド
- 正解
- 「N, E, E, S, E」
- 説明
- それぞれの選択肢で,どのロボットが何を拾うかを調べると,3つのロボットが3種類を拾うのは選択肢Bであることがわかります.
- 「N, E, E, E」は,ロボットAはドーナッツ,ロボットBは三角,ロボットCはドーナッツ(円がない)
- 「N, E, E, S, E」は,ロボットAは円,ロボットBはドーナッツ,ロボットCは三角(3種類ある)
- 「N, N, S, E, N」は,ロボットAは円,ロボットBは三角,ロボットCは円(ドーナッツがない)
- 「N, E, E, S, W」は,ロボットAは三角,ロボットBはドーナッツ,ロボットCは三角(円がない)
- それぞれの選択肢で,どのロボットが何を拾うかを調べると,3つのロボットが3種類を拾うのは選択肢Bであることがわかります.
- C
2016-L字ゲーム-解説
- 考案国: 台湾
- 正解
- 「 ビ太郎が必ず勝つ」
- 説明
- ビ太郎が最初に中央に置いた後,ビバ助が置ける場所は3箇所です.
- その次は,どの場合でもビ太郎は置くことができますが,その後にビバ助が置ける場所はありません.
- 解説
- 対戦ゲームの可能な局面の遷移は,上の説明のような図/グラフ (graph) で表すことができます.
- 説明のゲーム木 (game tree) では,根/ルート (root) は初期局面を表し,可能な指し手ごとに次の局面を表す頂点/ノードに矢印が出ます.
ゲーム木は,有向グラフ (directed graph) の特別な場合になっています. - ゲーム木は,どのような手を打てば良いのか探索するのに利用されます.
- ゲームの性質によって,根/ルートからの距離(レベル)ごとに探索してく幅優先探索 (breadth-first search, BFS) が有効なこともあれば,進めるだけ進んで戻る (backtracking) 深さ優先探索 (depth-first search, DFS) が有効なこともあります.
この2種類の探索法は,必要とするメモリ量など異なる特徴をもっています.
2016-コルクのおもちゃ-解説
- 考案国: 日本
- 正解
- 説明
- 上の左から2番目のコルク(図の赤丸)は,左右の両方のおもちゃの部品になってしまっています.
- 上の左から2番目のコルク(図の赤丸)は,左右の両方のおもちゃの部品になってしまっています.
- 解説
- この問いの「作品」では,同じパターン(コルクの栓をつなげたおもちゃ)が繰り返されます.
- この問題の目的は,選択肢にある「作品」が,使用可能なパターン(コルクの栓をつなげたおもちゃ)で合成/構成 できるかどうかはを判定することです.
- 使用可能な部品を用いて何かを合成/構成すること,適切に構成できるかどうかを確認することは,情報科学の様々な場面で見られます.
プログラミングにおける構文解析なども,このような例と言えるでしょう.
2016-犯人を探せ-解説
- 考案国: ベルギー
- 正解
- 「20回以下の質問で犯人を当ててみせます.」
- 説明
- 部屋に入った順番で、見学者に1から2000の番号を付けます。
- ビ太郎は最初に1000番の見学者にダイヤモンドの色を聞きます。青と答えた場合は1001から2000に犯人がいます。緑と答えた場合は1から1000に犯人がいます(犯人は「自分が入ったときはすでに緑色の偽物でした」と答えるでしょうから、1000番の見学者も犯人かもしれません)。どちらの場合であっても、犯人の候補者を半分に減らすことができました。
- ビ太郎は2回目に、候補者の1000人の真ん中の見学者(500番か1500番)に質問をして、同様に250人の候補者に減らします。
- 同様に、3回目の質問で125人に、4回目の質問で63人に、5回目で32人、6回目で16人、7回目で8人、8回目で4人、9回目で2人に絞ります。
- 10回目の質問で、前の候補者が緑と答えたらその人が犯人です。青と答えたら次の人が犯人です。
- 解説
- データ集合の中から特定のデータを探索・検索するのは,情報科学において基本的で重要な問題です.
- 二分探索は,整列されているデータ集合に対する効率の良い検索アルゴリズムです:
1. 整列されているデータ集合全体を探索範囲とします.
2. 探索範囲がなくなる(か,探索対象が見つかる)まで,次を繰返します.
2-1. 探索範囲の中央のデータが探索対象かどうか調べます.
2-2-1. 中央のデータが検索対象なら,探索を終了します.
2-2-2. 中央のデータが検索対象より小さければ,探索対象を中央のデータより大きいデータに絞ります.
2-2-3. 中央のデータが検索対象より大きければ,探索対象を中央のデータより大きいデータに絞ります.
2016-セグウェイ-解説
- 考案国: チェコ
- 正解
- 「下の壁」
- 説明
- 右ボタンが押された回数は10回で,左ボタンが押された回数は8回です.
- 結果として,右に2回多く回っているため,乗り物は最初の上向きから見て逆方向の下を向いているはずです.
- 解説
- この問題で扱われている乗り物は,2つのモータで車輪を回転することで走らせることができます.自動車と比べてその場で左右に回転できることが特徴です.
- この問題の図は,「左右のモータを制御するプログラム」と,「そのときどきの乗り物の状態」の両方を示しています.