BenjaminAnswer2023
BenjaminAnswer2023
ベンジャミン問題解説(小学5年生・6年生)
- A
2023-タイルならべ-解説
- 考案国:ドイツ
- 正解
- 説明
- 上の解答が正しいことはすぐに分かります。加えられた2つのタイルは,となり合う2つのタイルとうまく合っています。
- 2つの空いている場所に対して,置くことのできる6つのタイルのうち,うまく合うのは1つだけであることがわかります。
- 実際のコンピュータでは
- ビ太郎のタイルをもう一度詳しく見てみましょう。まず,外部との2つの境界線は陸地か水域のどちらかを示すように分割できます。
- つまり,分割した区域は,外部との境界に注目すると,水か陸地かの2種類しかありません。外部との境界が水の区域を "W" と,外部との境界が陸士の区域を "L" と表すことにします。
- また,境界の分割区域のタイプがタイルは貼り合わせることができます。したがって,空いている場所のほとんどの分割については,必要なタイプが決まります。空いている場所の外側の角にある2つの分割区域は, 貼り合わせる必要はないので "W" か "L" かのタイプを気にする必要はありません。そこで, "*" を記入することにします。こうして,空いている場所それぞれの分割区域について,"W", "L", "*" のパターンが決まります。空いている場所に置くタイルは,これらのパターンに合っている必要があります。いずれのパターンについても,選択肢のタイルのうちの1つだけが合致します。
- 要約すると,タイルの特別な性質を発見し,この性質を利用してタイルを "L" と "W" のパターンに置き換えました。こうすることで,タイルの絵に含まれる情報を大幅に削減し,このビーバーチャレンジの問題を解くのに必要なことに焦点を当てました。これらの文字のパターンを画像のモデルとして参照したのです。モデル化には抽象化が含まれ,抽象化によって情報が削減されます。そのようなモデルを作成する過程では,問題解決に必要な特性が失われないように注意する必要があります。
- ビ太郎のタイルをもう一度詳しく見てみましょう。まず,外部との2つの境界線は陸地か水域のどちらかを示すように分割できます。
2023-ビーバーの花屋-解説
- 考案国:ドイツ
- 正解
- 説明
- 正解は2つあります:
- 花束を正しく作るには,3つの手順を順に行う必要があります。
- 最初の手順で,キクかバラを選びます。
- 2番目の手順では,またキクを選んでキク2本となるか,ここでは花を選ばす最初に選んだバラ1本となるかのどちらかです。
- 3番目の手順では,2本のキクに2本の葉のついたえだを加えて4本とするか,1本のバラに3本の葉のついたえだを加えて4本とするかのどちらかです。
- 正解は2つあります:
- 実際のコンピュータでは
- 花束を作る指示は非常に明瞭で,機械的に実行可能です。情報学では,これをアルゴリズムと呼びます。この問題には,多くのコンピュータープログラムに現れる典型的な指示がいくつかあります。
- 最初の指示は,処理対象の集まりからランダムに選択することです。
- 2番目の指示は「条件文」と呼ばれます。「もう1つのキクを選ぶ」という指示は,特定の条件が真である場合にのみ実行されます。この条件は「花がキクである」ということです。
- 3番目の指示は単純に見えますが,実際にはかなり複雑な「repeat-until」または「while」といった繰り返しです。ここでは,特定の動作,ここでは「2番目の枝を選ぶ」ということが何度か繰り返されます。繰り返しの回数は少なくとも1回であり,花束が4本の草花が含まれると停止します。
2023-かさ-解説
- 考案国:スイス
- 正解
- 説明
- どのパターンも,アンナのかさには1ヶ所にして使われてません。したがって,それぞれの画像とアンナのを次のように比較できます:
- 絵の中で一番左のパターンをアンナのかさから探します。
- 絵の中でそれに続くパターンがアンナのかさと合っているか調べます。
- それぞれの絵には,5つのパターンだけが並んでいます。したがって,アンナのかさの10パターンすべての並び方が合っているかは分かりません。ただし,下の表のCの絵だけが5つのパターンの並びがアンナのかさと合っています。そのため,アンナのかさの可能性があるのはCのかさだけです。他の絵はどれも,アンナのかさとどこかで異なっているので,アンナのかさではありません。
- どのパターンも,アンナのかさには1ヶ所にして使われてません。したがって,それぞれの画像とアンナのを次のように比較できます:
- 実際のコンピュータでは
- このビーバーチャレンジの問題では,解答の選択肢にかさのパターンについて,部分的な情報だけが与えられています。それでも,どの絵がビバ子のかさなのかを判断することはできます: 4つの絵のパターンの並びを見て,1つだけがビバ子の傘にも現れることが分かります。
- テキスト文書を検索する場合にも,「かさの絵のパターンの検索」と同じ原理が適用されています。コンピュータは,与えられた部分的な情報(文字の「検索文字列」)を使って、文書中の一致する文字列を検索すます。検索文字列が長ければ長いほど,一致する文字列は少なくなり,文書中の探している箇所を見つける確率が高くなることが分かります。検索文字列が短ければ短いほど,検索精度は落ちますが,検索速度は速くなります。情報学では,できるだけ早く最適な結果を得るため,検索手順(検索アルゴリズム)が設計されてきました(現在も改良が続けられています)。これらのアルゴリズムは,みなさんが使っているインターネット検索ツールのように,大量のデータを検索することができます。
- この問題は,パターン認識の入門的な例題になっています。パターン認識とは,データ集合における規則性・繰り返し・類似性を認識することです。ビバ子の傘を見つけるには,パターンがどのように並んでいるかを素早く見分ける必要があります。
- B
2023-ある日の動物園-解説
- 考案国:オーストリア
- 正解
- 5
- 説明
- この問題を解決する方法の一つは,重ならないショーの可能な組み合わせをすべて試すことです。重ならないショーの組み合わせは,実際に見ることが可能なスケジュールです。その後,見ることができるショーが最も多いスケジュール(最適なスケジュール)を確認します。この方法は,全探索やしらみつぶし探索などと呼ばれます。
- 解決すべき問題によっては,全探索では確認しないとならない組み合わせが多くなり,現実的な時間で解が得られないことがあります。
- 問題をよく観察することで,問題を簡単にする緒(いとぐち)を見出すことができます。もし2つのショーの時間が重なっている場合,最適なスケジュールに含まれるのはどちらか1つのショーだけです。これら2つのショーのうち,1つのショーの時間がもう1つのショーの時間に完全に他に含まれている場合は,短い時間のショーを選ぶべきです。
- 例えば,鳥のショー の時間は魚のショー の時間に含まれています。
魚のショー を選ぶのなら, 鳥のショー を選んだ方が,これら2つ以外のショーと重なる可能性が小さくなります。
よって,鳥のショー は考察から外すことができます。 - 同じ理由で,次のことが言えます。
- ヘビのショー はカンガルーのショー の間に行われるので, カンガルーのショー を考察から外すことができます。
- クマのショー は象のショー の間に行われるので, 象のショー を考察から外すことができます。
- これら3つのショーを取り除くと,残ったショーは次の図のようになります:
- これらのショーを時間が重ならならない3つのグループに分けて, A, B, C を名前をつけることにします。すると,それぞれのグループで最適なスケジュールを求めることで,1日全体の最適なスケジュールを求めることができます。
- グループ A には,鳥のショー だけが含まれています。そこで最適なスケジュールに鳥のショー を入れます。
- グループ B には3つのショーが含まれています。
グループ B を全探索すると実現可能なスケジュールは2つです。
グループ B から最適なスケジュールに入れるのはクモのショー とヘビのショー です。 - グループ C にも3つのショーが含まれています。同じように全探索することで,グループ C からはアザラシのショーtとコアラのショーを最適なスケジュールに入ることが分かります。
- これらをまとめると1日全体の最適なスケジュールは次の図のようになります:
このスケジュールには5つのショーが含まれているので,正解は 5 です。
- 実際のコンピュータでは
- 情報学において,問題を解決するアルゴリズムを設計する際,最も簡単に思いつくアルゴリズムは,全探索・しらみつぶし探索です。この探索法は,概念が単純でかつ正しい答えを保証します。しかし,全探索は手作業やコンピュータで行うにも時間がかかりすぎることです。もっと高速に問題を解決するためのより効率的なアルゴリズムを見つける必要があります。
- アルゴリズムをより効率化するには,問題を良く観察して,問題を解決するのに必要な項目だけを抜き出すことが重要となります。このことを,簡略化や抽象化と呼ぶことにします。解の値を最大化または最小化する問題は最適化問題と呼ばれます。最適化問題を簡略化する際に,最適な解を得るための情報は残す必要があります。この問題では,魚のショー、コアラのショー、象のショーなどを無視できました。なぜなら,これらのショーを含むスケジュールは,別のショーを選ぶことで,見られるショーの数が同じかより多いスケジュールを構成できるからです。
- アルゴリズムをより効率化するもう一つの戦略は,問題を独立した部分,つまり部分問題に分解することです。コンピュータは異なる入力に対して同じ処理を繰り返し行うのが得意なので,独立した部分問題に適用できるアルゴリズムを見つけることは実現的な戦略です。
- 問題の解法の説明でも,問題を独立して解決できるより小さな部分に分解しています。
- 一般的に,特定の期間における複数のショーから見ることができる最大数を選ぶ処理は,活動選択問題yaインターバルスケジューリング問題と呼ばれます。大規模な工場でのプロセス管理や単一のコンピュータでの多くのプログラムの実行において,数千または数百万の活動を含む活動選択問題が生じるかもしれません。情報学では,総当たり探索を使わずにこれらの問題を解決するさらに高度なアルゴリズムが開発されています。
- この問題では,最大の解を見つけるための戦略を開発する必要があります。ショーの開催時間の重複を分析し,最適な解に含めるべきショーと考慮しなくても良いショーの見分かることで実現できます。
2023-新生物リッカ-解説
- 考案国:カナダ
- 正解
- ちょうど2本のうでを持つリッカは,必ずちょうど2本の足がついています。
- 説明
- 答えは「ちょうど2本のうでを持つリッカは,必ずちょうど2本の足がついています。」です。
- 「リッカが2本のうでを持っている場合,2本の足がついている」というのはまちがっています。6枚目の写真には,2本のうでと4本の足を持つリッカが写っています。
- 「リッカは必ず歯を持っています。」というメモは正しいかもしれません。6枚の写真に写っているリッカは全部歯がついています。
- 「羽を持っているリッカもいれば,羽を持っていないリッカもいます。」というメモは正しいです。2枚目の写真には羽を持つリッカが写っています。
- 「リッカは「つの」か「三つ目」のどちらかを持っていますが,「つの」と「三つ目」の両方を持ってるリッカはいません。」というメモは正しいかもしれません。1枚目,2枚目,5枚目,6枚目の写真には,角を持ち「2つだけ」目を持つリッカが写っています。残りの写真(3枚目と4枚目)には,角のない3つ目のリッカが写っています。
- 実際のコンピュータでは
- ビーバーはかせは,特徴を探すことでリッカをみつける方法を研究しています。コンピュータも「比較」と呼ばれるプロセスで特徴を見つけることができます。現在では、機械学習と呼ばれる方法で,たくさんのデータを自動的に,短時間で比較することができます。ビーバーはかせと同じように,コンピュータが間違った結論を出すこともあります。よりたくさんのデータ,コンピュータに学習させることで,コンピューター間違いを修正しすることができます。
- データの中で繰り返し現れるパターンや規則性を見つけ出すことは,情報科学ではパターン認識と呼ばれています。パターン認識は,機械学習や人工知能で使われており,コンピュータがデータから学習,予測や決定をすることを可能にします。たとえば,画像認識では,パターン認識技術は画像内の物体をみつけ,分類するのに使われています。言葉の処理では,パターン認識によってコンピュータは文の構造を理解し,内容を推測,人間が書いたようなテキストを生成することもできます。
2023-ニンジンの種まき-解説
- 考案国:スロバキア
- 正解
- 説明
- ウサギは,与えられた動作順にジャンプするには,左から3番目の丘からスタートしなければなりません。一度右にジャンプし,その後3回左にジャンプする必要がありますが,左から3番目の丘以外の場所からスタートすると,端から外れてしまうからです。
- 最初の2つの動作
の後には,うさぎは一番右の丘に種をまくことになります。
- それに続く2つの動作
後には,うさぎは右から二番目の丘に種をまきます。
- 続く3つの動作
で,一番左の丘に種をまきます。 - したがって答えは次のようになります
- ウサギは,与えられた動作順にジャンプするには,左から3番目の丘からスタートしなければなりません。一度右にジャンプし,その後3回左にジャンプする必要がありますが,左から3番目の丘以外の場所からスタートすると,端から外れてしまうからです。
- 実際のコンピュータでは
- これはアルゴリズム的思考を問う問題です。コンピュータは,ロボットのウサギを制御するのと同様の方法でプログラムされています。この問題では,ロボットの動作(コマンド)は(絵の描かれた)ブロックを使用して指定されます。動作(コマンド)の意味とその順序を理解して,プログラムの実行結果を考える必要があります。
- ロボットのウサギの初期位置を見つけるためには,与えられた命令の順序をたどりながら,与えられた条件(ウサギがたねを丘に置く)をよく観察する必要があります。プログラムトレース(実行の観察)はプログラミングの重要な活動です。プログラムのバグを探すだけでなく,うまく動作するプログラムをつくるためにも使用されます。
2023-ビーバーの散歩-解説
- 考案国:日本
- 正解
- 説明
- ビ太郎は以下の場所で写真を撮りました。
- 最初の写真撮影スポットでビ太郎の北向きだったので,最初の写真では右側に家があるはずです。
- 2番目の写真撮影スポットではビ太郎は南向きだったので,2番目の写真では左側に家があり,右側には木があるはずです。
- 3番目の写真撮影スポットではビ太郎は西向きだったので,写真の風景は右側に木があるはずです。
- したがって,正解は です。
- ビ太郎は以下の場所で写真を撮りました。
- 実際のコンピュータでは
- タートルプログラミングやタイルベースのプログラミングなどのロボットプログラミングは,子ども向けの初歩的なプログラミングの教材として使われています。
- ロボットの状態を理解し,ロボットの視点を想像することは,基本的なロボットプログラミングにとって不可欠です。
- この問題は,学習者がロボットの視点からの右と左の区別を含め,ロボットの方向を正確に管理することを学べるように意図されています。
- C
2023-ビバ子の森の家-解説
- 考案国:ドイツ
- 正解
- 説明
- ビバ子の森の家を見つけるには,3枚の地図からの情報をあわせる必要があります。ビバ子の森の家は森林地帯にあり,川に近い必要がありますが,これは左上にある家にのみ該当します。地図を重ね合わせると,簡単にわかります。
- ビバ子の森の家を見つけるには,3枚の地図からの情報をあわせる必要があります。ビバ子の森の家は森林地帯にあり,川に近い必要がありますが,これは左上にある家にのみ該当します。地図を重ね合わせると,簡単にわかります。
- 実際のコンピュータでは
- もし森,川,家に関する情報が1枚の地図に表示されていれば,探している家を簡単に特定できるでしょう。
- 地理情報システム(GIS)では,さまざまな空間情報が集められ,地図上に表示されます。GISは地理データを視覚化し分析するために役立ちます。GISの助けを借りて,災害対策の担当者はたとえば避難計画のための情報をまとめることができます。
- 異なる画像情報を持つ複数のレイヤー(層)とその重ね合わせの原理は,グラフィックスプログラムでもよく知られています。重ね合わせるときに気をつけなければならないことは,重ね合わせる順序です。例えば,ビバ子の地図では,家が森に隠れないように,最上層のレイヤーにする必要があります。
2023-植物の相性-解説
- 考案国:オーストリア
- 正解
- 説明
- まず,にんにくの隣には相性の悪い豆を植えることはできないので,豆はにんにくの植え込みの隣にならない4箇所に植えるようにします。
- 次に,豆と相性の悪いトマトを豆の隣に植えないようにしないといけません。豆の隣を避けるようにすると,トマトを植える3箇所が決まります。
- 残っているのは3つの花と2つのトウモロコシです。どちらも豆との相性はよく,トマトは花(ミツバチを引き寄せる)との相性が良く,トウモロコシとは相性が悪いです。そのため,トマトの隣には花を植えます。最後の2つのマスには、トウモロコシを植えます。
- まず,にんにくの隣には相性の悪い豆を植えることはできないので,豆はにんにくの植え込みの隣にならない4箇所に植えるようにします。
- 実際のコンピュータでは
- この問題は多くの方法で解くことができます。全ての条件を満たすまで各植物を全ての植え込みに配置してみるブルートフォース(総当たり/しらみつぶし)アプローチを使用することもできますが,この方法は多くの時間がかかります。代わりに,問題をより分析し,選択の数を減らす条件を探します。
- 植物間の関係は無向制約グラフで表現できます。二つのノードがエッジ(辺)で接続されているのは,それらが良い共栄作物である場合(緑の実線),もしくは相性が悪い作物である場合(赤い点線)です。
- この問題は,決定問題の1つとして知られる組み合わせ最適化問題でもあります。多くの組み合わせ最適化問題は,グラフ問題としてモデル化し,グラフ問題の最適化,what-if シミュレーション,制約充足問題,グラフ分類,グラフ描画と可視化などで解決します。
- 農家や他の園芸家は,庭に植生を植える際に共栄作物の情報を使用します。この情報は,庭の生産を最適化するための情報に基づいた決定を下すのに役立ちます。例えば,豆は窒素を提供することでトウモロコシに利益をもたらし,トウモロコシの植物は安定性を提供することで豆を助けます。
2023-ひみつの手紙-解説
コンテスト時の問題文中には,開いている手紙に書かれた数の合計に関する情報が,スパイが手紙を1通開ける前の状態のみが含まれており,スパイが手紙を1通開けた後の状態が記載されていませんでした。
そのため,十分な情報がないため,開けられた手紙を特定することはできない状態での出題となっていました。参加された皆さまには,ご迷惑をおかけして大変申し訳ありませんでした。
今後は,このようなことがないように再発防止に努めます。なお,現在掲載している問題は,スパイが手紙を1通開けた後の状態を追記しております。
- 考案国:フィリピン
- 正解
- 13
- 説明
- 偶数に偶数を加えても偶数のままです。合計が偶数から奇数に変化している場所があるので,スパイが開けた手紙に書かれている数は奇数です。
- まず,列(たての並び)に注目します:
- C2列とC4列の開いている手紙に書かれている数の合計は偶数であり,これは警備員の記憶と一致しています。スパイによって開かれた手紙は奇数が書かれた1通だけなので,スパイによって開かれた手紙はC1列またはC3列にあることがわかります。
- C3列とC4列の開いている手紙に書かれている数の合計は偶数であり,これも警備員の記憶と一致しています。スパイによって開かれた手紙は奇数が書かれた1通だけなので,スパイによって開かれた手紙はC1列またはC2列にあることがわかります。
- {C1列,または,C3列} と {C1列,または,C2列} の両方に含まれているのは C1列だけなので,スパイによって開かれた手紙はC1列にあることがわかります。
- 今度は,行(横の並び)に注目します:
- R2行とR4行の開いている手紙に書かれている数の合計は奇数であり,これは警備員の記憶と一致していません。したがって,スパイによって開かれた手紙がR2行またはR4行にあることが分かります。
- R3行とR4行の開いている手紙に書かれている数の合計は奇数であり、これも警備員の記憶と一致しません。したがって,スパイによって開かれた手紙がR3行またはR4行にあることが分かります。
- {R2行,または,R4行} と{R3行,または,R4行}の両方に含まれるのはR4行だけなので,スパイによって開かれた手紙はR4行にあることが分かります。
- 上記の考察により,スパイによって読まれた手紙はC1列とR4行にあることが特定されます。
- 実際のコンピュータでは
- この問題は,エラー訂正の概念を学ぶための問題です。デジタルデータは本質的にビットのシーケンス,つまり1と0の列でできています。デジタルデータがネットワークで送信されるときには,電気ノイズや改ざんなどよってデータが破損する可能性があります。DVDに保存されたデータなども,ディスクが傷ついた場合などに一部のデータが破損することがあります。したがって,破損したことを検出(エラー検出)し,破損したデータを訂正する(エラー訂正)仕組みが必要です。